満州国


  

じいちゃんは19歳の時、日本軍に入隊し満州の治安維持と匪族(ひぞく)討伐を目的とした部隊に所属しました。
当時満州は匪賊と言うゲリラ化した反体制派がいたようです。
討伐にはスパイを使い、敵の居場所、人数などを把握していました。
スパイは現地の人がやっていました。なぜ現地の人が?と思いましたが匪賊は現地の一般市民から食料や貴金属を強奪するなど好き放題だったので現地の人は協力をしないと自分の集落がやられてしまうので協力をしたと聞きました。
じいちゃんは匪賊の討伐部隊だったので何度も匪賊と交戦をした事があったようです、匪賊と日本軍では戦力も人数も差があったので匪賊は交戦になれば引いて行った、匪賊は家族ぐるみで構成されていて戦闘が始まると女性や子供などがまず逃げ出し戦えるものが時間を稼いだあと、その人たちも引いていきました。
戦闘時、じいちゃんは機関銃なんたら士だったので最前線で戦闘をしていました。僕は素朴な疑問をいくつかぶつけてみました。
弾って見えるの?怖くないの?
回答は「弾は見えないよ、大砲の弾は見えるけど」「俺は弾を怖いと思った事はない、あんなやつらの弾が当たる分けがない」
と・・・言ってました、どんな感覚してるんでしょうか?まさに日本軍の軍人って感じの答えで意外な一面を見てしまいました。
戦闘中、匪賊がが逃げ出せばどこまでも追っていったようです、しかし匪賊はソ連との関わりがあったようで、逃げ出すと凍った川を渡ってソ連の国境を越えていくこともあったようです。そうするともうお手上げだったと言っていました。
戦闘中は自分の目の前の地面に弾がサクサク刺さって、そうすると砂が飛び散って目に入ったり時には機関銃に入ってしまって弾が出なくなったりしたそうです。
そんな時は後ろに下がりその場で銃を分解して掃除をして、また戦闘を続けたと言います、映画でしか戦闘を知らないからかもしれませんが時間の流れる感覚が僕たちの認識とは違うんだなと思いました。